父・自分の運転する車に轢かれる

正月が来ると思い出す。

かれこれ7年ほど前の父の思い出話である。

私は東京に住んでおり、実家は神戸にあった。

子供が居ない頃は年末年始に実家へ帰り、正月を神戸で迎えたものだが、子供が生まれてからは新幹線が混んでややこしいという理由で(両親いわく)年末年始の帰省はせず、ちょっと暖かくなった春休みの頃に子供を連れて戻る事が多かった。

1月1日元旦、私は両親に電話で新年の挨拶をするのが常だった。

その年、私はいつものごとく元旦に新年の挨拶を。と思い実家へ電話をした。

「もしもしーお母さん。あけま、、」ここまで言ったときに母がすかさず遮った。

「あのなー。えらいこっちゃねん。お父さん車に轢かれてな、事故。事故やわ。あたしも車にあたって胸が痛い!お父さん救急車で運ばれてん」

「えーーーーー@@ なんで???どこで??」

「家の前。お父さん自分で運転して自分で轢かれてん。」

はあ?????????????意味不明

「ごめん。すぐ病院行かなあかんから電話切るわ。また後で説明する」

私は子どもたちを夫に預け、急遽神戸へ向かった。

父の運ばれた病院は家からすぐ近くの大きな病院だった。

病室へ行くと父が片足を簡易的なギブスのようなもので固められ、上から足を吊られていた。

意識もあり、どうやら足だけ車に轢かれたようで上半身、頭は大丈夫だったことが何よりも救いだった。

かなり痛がっていてなんとかしてあげたい気持ちでいたが正月だということで手術ができずそのまま1/10まで待たなければいけないという。

で、どんな事故だったか。というと。

神戸の実家は急な坂道の中にあった。

門までの細長い車一台+人ひとりが通れるほどの通路がうちでは駐車場になっていた。

通路は縦列で3台停められる長さがあった。そしてその駐車場である通路も坂道だ。

弟家族が元旦に来るというので、父は母が停めた車の位置をもう少し門の方へ寄せようとした。

母の車は今どきの新しい車でその車には父はあまり乗ることがなかった。
父自身運転歴は長かったので(でも母の車には乗っていなかった)車の操作に対して大丈夫だろうと過信していたのかもしれない。

お父さんの事故1

昔の車とは勝手がかなり違う今の車。

ボタン操作を誤ってしまい、サイドブレーキを解除してしまった。(エンジンはかかっていなかったのだろう)

しかも運転席のドアは開けっ放しで。(なんでドア閉めへんかったん??と言いたいところだが)

坂道通路に停めた車のサイドブレーキを解除するとどうなるか。車は当然降下する。

お父さんの事故2

その勢いで車は後ろ向きに坂を登り、反動で父は車外に投げ出さた。
お父さんの事故3

主のいないドア開きっぱなしの車は反動で後ろ向きに少し坂を登った後、今度は坂の下に向かって急降下。

その際に投げ出された父の足を轢き、父の足で車が停止した。
お父さんの事故4

ということだった。

急いで母が車を静止したようだが。。

父の足で車が停まったのが不幸中の幸いだが、もしそうでなければ主のいない車が急な坂を暴走して下っていくところだった。。。

父はこのときの事故をきっかけに足を痛めてしまい、歩き方が変わってしまった。

車はどんどん進化し、便利になっていく。
しかし、アクセルとブレーキの踏み間違い事故などが後をたたない。

また、父のような思わぬ事故を生むことがある。

今思い起こしても信じられない、怖い思い出である

Blog