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作品・日々の観察・制作

小豆島・パワーチャージの旅 2

江洞窟

今回は1泊2日の一人旅だ。
今回で5度目の訪問になるけれど、まだ行っていない山岳霊場と、あと60番霊場の江洞窟に絶対立ち寄りたかった。

土庄港から車で15分くらいの海岸沿いにある霊場だ。

この地を訪れた空海が悪魔を封じ、自ら刻んだ弁財天を祀ったと言われている。
ここの庵主さんが前に仰っていたが、空海は遣唐使へ行く前にこの場所を訪れたそうだ。

朝日と弘法大師

悪を封じたと言われる洞窟。
オムの梵字が刻まれている。

この場のエネルギーがすごすぎる!!
庵主さんからも説明があるが、ここで静かに体の内側を観察すると、どこからかピクピクしたり熱くなったりするのがわかる。

祀られているのは弁財天で、首から上の病気にご利益があると言われている。

しかしながら思う。
この巨大岩石で 悪 が封じられているかの如くだ。

この岩石の向こうに 悪 がいるのか?

それは日本中の昔の寺院に言えることだが何かを祀るとか悪を封じるとかそう言った意味合いで建設物や工作物が作られたりすること自体すごいことだと私は思う。
科学で証明されないものは認められない風潮の近代に悪を封じるために何か工作物を作るとか建築物を作るとか、予算なんて出ないだろうし、
もうそういう概念自体怪しいものと人びとに笑われるだろう。

祈り、スピリチュアルな概念が当たり前のように人々の間に存在していたのだろう。

江洞窟

この江洞窟は、11月から1月の決まった時間にしかもほんの何分かに太陽が寺院に差し込み、光の輪ができる。実は去年の11月の訪問の際、娘とここを訪れていた。

その時は何も知らなくて昼前に訪れたので、

「さっき光の輪出てたのにもう終わったところだよーー」

と庵主さんに言われ残念な思いを残していた。

今回は絶対に光の輪を見たいと心に決めていた。
ホテルの場所もこの時間にここを訪れることができることを前提に予約していた。

今回は間に合った。見れた!!嬉しい。

この輪っかができるわけは科学的には解明されていないそうだ。

ああ早起きしてここに来て良かった。小豆島に来てよかった。

寄せる波のぽちゃんという音と、

美しい光と

ここ特有の強いエネルギーからか、素晴らしく気持ちが良い。

外のベンチで座っていると何故かおなかのあたりが波打った。

奥之院笠ヶ瀧寺

ここは初めてだ。
小豆島八十八か所霊場の七十二番札所である奥之院笠ヶ瀧寺。

本当にすごいところにある寺院なのだ。

参拝というよりロッククライミングと言った感じというのをネットで知らべていたので、服装や靴はそれをイメージして準備した。

駐車場まで車で行くと金色の大きな鐘があって、「これから参拝させていただきますよ」と鐘を鳴らす。

鐘をならして参拝に行く、、、この上に本堂がある。
これをクライミングしなければ参拝できない。

本当はこの下に長い階段がある。今回は階段とこの崖の間の駐車場からスタートしたわけだが、歩いてきた場合は階段→崖登りといったコースとなる。

いや、すごすぎる。
い・ろ・は・に・・の石碑の順番に登っていく。

いろはにほへとは昔の「あいうえお」、「いろは歌」だ。草書の名人、空海が草書体を変形させて創作したそうだ。

色はにほへど 散りぬるを
我が世誰ぞ 常ならむ
有為の奥山 今日越えて
浅き夢見じ 酔ひもせず

「エネルギー不滅の法則」を解いた歌だ。人間も動物も植物も新陳代謝を繰り返しているだけなのです。この真理に気がつけば、はかない命を嘆いたり、浅ましい夢を見て物事にこだわる事はないのです。煩悩の迷いの酒に酔ったりすることもなく、明るい心で永遠に生き抜くという安心した信念を持つことができるのですよ。

という意味なのだそうだ。

手すりがあるので命懸けとまではいかないが、登ることに集中すると日々の雑多なことなど忘れ、一歩一歩に集中する。

上りきったところの見晴らしが素晴らしい。
そして背後に洞窟→本尊の入り口がある。
ここからはいわゆるあの世なのだそうだ。
いろは歌の崖を一歩一歩上ったあと絶景があり、その後あの世にむかう洞窟があるというストーリーが面白い。ここからは撮影禁止だ。

鐘を鳴らして洞窟の中へ入る。中は真っ暗だった。しばらくトンネルを歩くと少し広いスペースに出た。
本堂だ。お賽銭箱や売店がある。
窓からの見晴らしも素晴らしい。

自然が織りなすちょっと驚異的な景観に、人間がほんの少しだけ祈るために空間を作らせていただいています。みたいな空間における自然と人間のバランスが素晴らしいと思う。

撮影が禁止なので写真がないが、撮影を見かけると没収しますとまである。